日本歯科衛生士会

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歯科衛生士・その現場から

歯科衛生士・その現場から

「歯科衛生士訪問ステーションが誕生しました」

古賀 登志子さん  三ノ輪口腔ケアセンター 東京都歯科衛生士会

ようこそ、三ノ輪口腔ケアセンターへ!

まずセンターの概要ですが、21年4月、台東区では、新規事業として口腔ケア連携推進事業が発足し、歯科衛生士訪問ステーションの機能を持った三ノ輪口腔ケアセンターが設立されました。この口腔ケア連携推進事業は、東京都台東区からの委託事業で、台東区歯科医師会・台東区浅草歯科医師会との協働事業として、歯科衛生士の活動拠点として運営されています。

台東区は、面積約10k㎡の小さな区で人口17万人超、高齢化率24%(北区に次いで都内第2位)、全国でも有名な観光地は、浅草雷門、上野公園(動物園、西郷さんの銅像、東京芸大、美術館、博物館)、かっぱ橋、浅草演芸ホール、花火で有名な隅田川と多彩です。三ノ輪口腔ケアセンターは、台東区の一番北のはずれに位置し移動手段は電動なしの自転車です。

口腔ケアセンターの構成要員は歯科医師2名(大学より)・在籍登録歯科衛生士20名(うち2名は21年度、在宅療養指導〔口腔機能管理〕コース認定取得)、2歯科医師会の連携で運営しています。活動していくにあたり、事業の方針・活動内容・遵守事項を理解の上、契約書を交わした歯科衛生士の集まりとしました。経験のない分野での参加は研修期間や見学の後に参加としています。経験の幅も開きがあることから、情報の共有化とスキルアップを図るため、月1回(第2火曜日夜)全員参加を原則とした定期的な勉強会を大学で開き、意見交換の場としています。今後は症例検討もしていきます。また、いろいろな研修会情報を発信し、学会発表にも積極的に参加を促しています。活動日は週4日(月・火・木・土)実労働勤務6時間とし、月平均延べ48名程の歯科衛生士が事業参加となり勤務日程等はメール連絡で行っています。

では、主な活動内容を紹介します。

台東区における5か所の特別養護老人福祉施設での口腔機能維持管理加算導入にあたり月2回の口腔ケア・マネジメントの介入を実施しています。情報の共有化を図り事業を円滑に進めるために、施設ごとに主担当者を決め連絡帳などの活用やケア記録表もわかりやすいものとしています。現在5か所のうち3施設で、月1回のカンファレンス(他職種参加)に参加し意見交換を行っています。時にはVE検査も行われます。
毎週土曜日のみ歯科診療(要介護認定高齢者・障害者)
週4日(月・火・木・土)区民からの電話相談の窓口
区民や介護事業者に対して口腔ケアに関する知識の啓発(年4回)
在宅訪問口腔ケア・口腔機能管理、グループホーム4箇所、整形外科病院の月2回口腔ケア・マネジメントの介入を実施。
台東区通所施設6か所において、評価を主とした口腔機能向上教室(年4クール)と老人福祉センターなどで特定高齢者・一般高齢者対象(10回コース)の介護予防事業従事。
区民からの「お口のこと何でも相談」を受け付け、2歯科医師会と連携を取り、近隣かかりつけ歯科医の紹介、訪問歯科医の紹介業務、歯科医師より指示された歯科衛生士による訪問口腔ケア・相談を行っています。21年6月には、台東区の広報のホームページに紹介され、11月には台東区のケーブルTVでセンターの宣伝の結果、相談も徐々に増えてきました。

昨年4月よりスタートしたこの事業ですが、突然このセンターができた訳ではありません。平成18年度より3年間、区内特別養護介護老人福祉施設2施設(130名)において週1~2回、歯科衛生士が介入し、専門的口腔ケア・「口腔ケア・マネジメント」システムづくりを実施しました。その結果、誤嚥性肺炎の発症・入院が1/3に減少、適正体重の増加など実績を上げることができました。「口腔ケア・マネジメント」システムとは、日本歯科衛生学会、第3回学術大会において報告したPDCAサイクル(P:計画、Do:実行、C:確認、A:改善)に則ったアセスメントにより、口腔ケアの必要性、具体的方策の提示、他職種との連携をとりながら実施していくことです。この3年間の実績が評価されセンターの設立となりました。

①の業務において、口腔機能維持管理加算導入には、施設の立案した口腔ケア・マネジメント計画書に、歯科医師の指示を受けた歯科衛生士の助言指導が必要となります。「木を見て森を見ず」にならないように、歯科衛生士による、総合的な見地での、的確なアセスメントや質の高いプランニングの提供が不可欠です。逆に⑤在宅訪問は、相手の生活の場に入らせていただくという気持ちが必要です。10㎝四方の口だけあるいは病態を見るだけでなく、その方の生活・背景にも気を配る必要があります。

人員の手配や事務整理も大変ですが、歯科衛生士訪問ステーションのとしての機能をもち、口腔の分野において地域に貢献できる場として更なる仕事の拡充を目指します。同時に「現場から学ぶ、現場が教師」という心構えを常に持ち、プロの口腔ケアを提供できる歯科衛生士のセンターであり続ける事、また、次世代に繋げるために若手の歯科衛生士の育成に頑張っていきます。

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